安倍晋三元首相を襲った難病の全貌|潰瘍性大腸炎と2度の辞任劇の真相

安倍晋三元首相を襲った難病の全貌|潰瘍性大腸炎と2度の辞任劇の真相

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安倍元首相を生涯苦しめ続けた「潰瘍性大腸炎(Ulcerative Colitis: UC)」は、大腸の粘膜に原因不明の慢性的な炎症が起こり、ただれ(びらん)や潰瘍が多発する厚生労働省指定の難病(指定難病97)です。大腸の最も深い部分である直腸から病変が始まり、重症化すると大腸全体へと広がっていきます。発症すると激しい下痢や血便、激痛を伴う腹痛に見舞われ、重症時には1日に数十回もトイレに駆け込まなければならず、貧血や高熱、急激な体重減少によって日常生活すら困難になります。

安倍氏がこの過酷な病に直面したのは、成蹊高校3年生だった17歳の夏休みのことでした。激しい腹痛とともに激しい下血が始まり、慶應義塾大学病院での検査を経て診断が下されました。当時は有効な治療薬も少なく、原因すら解明されていない時代です。後に安倍氏は回顧録や特番インタビューの中で、「周囲の友人たちと同じように食事ができず、いつ襲ってくるかわからない腹痛の恐怖に怯えていた」と当時の苦悩を吐露しています。

大学卒業後に就職した神戸製鋼所時代や、父・安倍晋太郎外相の秘書官を務めていた時期も、常に病魔との闘いでした。重要な外交日程や移動の最中に突然の便意に襲われるプレッシャーを抱え、下痢止めを常用しながら脂汗を流して耐え忍ぶ日々が続きました。外見からは病気であることが分かりにくいため、周囲からは「単にお腹が弱いだけ」と軽視されがちである点も、この疾患特有の深い精神的苦痛を生んでいました。

吉田 誠
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吉田 誠

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