民放各局が世帯・コア視聴率やスポンサー受けを意識した番組作りを展開する中で、公共放送である日本放送協会(NHK)の役割は異彩を放つ。CMが存在しない環境だからこそ実現できる調査報道や、巨額の予算を投じたドキュメンタリー番組のクオリティは、他局の追随を許さない。
災害時の緊急報道や国会中継など、社会のインフラとしての機能は依然として圧倒的だ。過度な演出を排除し、ファクトに基づく正確な情報を届ける姿勢は、特にシニア層や社会的信頼を重視する視聴者層から強い支持を得ている。民放のエンタメコンテンツとNHKの報道・教養コンテンツという相補的な関係が、日本のテレビ文化の厚みを支えている。