椎名うみが描く繊細で狂気的な心理描写を実写化することは至難の業と目されていたが、WOWOWオリジナルドラマとして制作されたテレビドラマ版はその高いハードルを見事に超えてみせた。
青野龍平役を務めた佐藤勝利は、無邪気な優しさと冷徹な怪異の気配を巧みに演じ分け、観る者を惹きつけた。ヒロイン優里役の高橋ひかるもまた、純真な少女が狂気の淵へと滑り落ちていくグラデーションを鬼気迫る演技で表現している。実写版では、限られた話数の中で心理劇としての緊張感を極限まで凝縮。不気味な静寂とざらついた映像美によって、原作漫画のエッセンスを損なうことなく、独自の映像作品として結実させた。