世界中の富裕層コレクターや美術館関係者が熱視線を送るのが、定期的に開催される「まんだらけオークション」だ。ここでは、デジタル化によって絶滅した手彩色のアニメセル画や、漫画界の巨匠・手塚治虫による直筆原稿・色紙といった歴史的価値を持つ一点物が次々と出品される。
かつてアニメ制作現場で廃棄処分されていたセル画が、いまや世界的なオークションハウスで数千万円で落札される時代だ。職人の吐息や筆致がそのまま残るセル画や直筆原稿は、複製不可能な文化財としての評価を極めている。オークション会場およびオンライン上で繰り広げられる激しい争奪戦は、日本のポップカルチャーが世界最高峰のアート市場へ昇華したことを物語る象徴的な情景である。