SNSや5ch、知恵袋などのネットコミュニティを巡回すると、2026年現在のアベックに対する反応は実に様々です。「昭和のドラマでしか聞いたことがない」「じいちゃんばあちゃんが使ってた」といった懐かしむ声がある一方で、「アベックって何?カップルでよくない?」という若年層の素朴な疑問も目立ちます。
特に興味深いのは、「アベック」をあえて使用することで生まれるレトロな価値です。一部のZ世代やミレニアル世代の間では、昭和レトロブームの影響もあり、ノスタルジックな文脈でアベックを再評価する動きも見られます。しかし、これはあくまで「ネタ」や「演出」としての消費であり、日常会話で真面目に使う若者は皆無に等しいのが実情です。
当時の特番インタビューや自著・手記で語られた証言によれば、昭和を知る世代の中には「アベックという言葉には、カップルにはない初々しさや特別感があった」と惜しむ声もあります。しかし、現代の若者にとってアベックは完全に「失われた言葉」であり、代わりに「好きぴ」「彼ぴ」「相方」など、よりカジュアルで多様な表現が日常的に使われています。この変化は、恋愛観そのものの多様化を反映していると言えるでしょう。