稲川会の中核として知られる碑文谷一家の現在とは一体どのような状態にあるのか。歴代総長や直参体制の変遷、本部事務所の動向まで気になる噂の真相を徹底調査すると、従来の暴力団像からは想像もつかない緻密な組織運営と、時代の波に抗う複雑な葛藤が浮かび上がってくる。
指定暴力団・稲川会の二次団体である碑文谷一家の本拠は、東京都品川区大井1-27-4 西山ビル3Fに構えられている。JR大井町駅からほど近い商業・住宅混在地域に位置するこのビルは、長年にわたり捜査当局の重点監視対象となってきた。警察庁の組織犯罪対策部関係者によると、暴排条例の浸透によって都市部におけるヤクザ事務所の維持が極めて困難になるなか、碑文谷一家は地域との摩擦を極力抑えつつ、水面下で強固な連絡網を維持しているという。
十一代目総長を務める熊谷正敏氏は、稲川会直参として執行部の一翼を担い、組織内での発言力は極めて高い。警察当局の最新動向レポートによれば、稲川会中央における意思決定プロセスにおいて、碑文谷一家の意向は常に重きを置かれている。六代目山口組との親戚関係や関東各団体とのパイプ役としても、その洗練された組織運営の手腕は裏社会全体に広く知れ渡っている。