20代後半を迎えた小池徹平が挑んだのは、演劇界の最高峰であるブロードウェイミュージカルの日本版でした。特に2016年に初演された『キンキーブーツ』のチャーリー・プライス役は、彼の役者人生を決定づける転換点となりました。
ドラァグクイーンのローラ役を演じた故・三浦春馬さんと共にダブル主演を務め、靴工場の再建に苦悩する青年を全身全霊で熱演。難度の高いハイトーンボイスと魂を揺さぶるエモーショナルな歌唱は演劇界に衝撃を与え、第42回菊田一夫演劇賞を受賞しました。
「若い頃は可愛いと言われることに葛藤もあった」と後のインタビューで明かした通り、パブリックイメージの呪縛に苦しんだ時期もありました。しかし、逃げることなく基礎から歌唱法と身体表現を鍛え直した結果、今や帝国劇場や日生劇場の主役を堂々と務めるミュージカル界のトップランナーとして、演劇ファンや批評家から絶大な信頼を獲得しています。