爪の異変は病気の警告?縦線や変色の正体と危険なサインを徹底解説について重要なポイントを解説いたします。専門家の見解をご覧ください。
自らの爪が健康な状態にあるか、それとも医療機関を受診すべき警告を発しているのかを判断するためには、色と形状の客観的な基準を知ることが不可欠だ。日本皮膚科学会の診療指針や各種臨床統計に基づき、代表的な爪の異常と疑われる背景要因を以下の比較表に整理した。
症状・爪の状態疑われる主な原因・疾患危険度と緊急性専門医の見解・対処の目安黒い縦線・濃い変色爪甲色素線条、悪性黒色腫(メラノーマ)、内出血【高】(幅拡大時は即受診)線が太くなる、爪周囲の皮膚に色が滲む場合はダーモスコピー検査が必須スプーン状の凹み(スプーン爪)鉄欠乏性貧血、甲状腺機能異常、重労働による負荷【中】(全身精査が必要)体内の貯蔵鉄(フェリチン)枯渇が主因。内科での血液検査を推奨全体が白く濁る(テリー爪)肝硬変、慢性腎不全、うっ血性心不全、低アルブミン血症【高】(内科的治療を要する)爪の遠位部(先端1〜2mm)を残して全体が不透明な白色に変化する点状の白い斑点点状爪甲白斑(軽微な外傷)、亜鉛不足、気泡の混入【低】(自然消失が多い)爪の成長とともに押し出されるため経過観察で問題ない場合が大半黄色く厚くなる・濁る爪白癬(爪水虫)、黄色爪症候群(リンパ循環不全)【中】(放置で他部位へ感染)白癬菌の顕微鏡検査を行い、外用抗真菌薬や内服薬による治療を行う
特に注視すべきは、爪の変色と肝臓の病気の相関関係である。肝硬変などの重篤な肝疾患が進行すると、毛細血管の増殖や組織浮腫、アルブミン合成能の低下により、爪の大部分がすりガラス状の白色に濁る「テリー爪」と呼ばれる特異な所見が現れる。単なる乾燥による爪のくすみとは明らかに質感が異なるため、倦怠感や黄疸を伴う場合は速やかな内科受診が求められる。