レーベルおよびマネジメントを担った1st PLACE株式会社の戦略もまた、コンテンツの長寿化に決定的な役割を果たした。単一のフォーマットに閉じ込めることなく、音楽、書籍、映像、ライブイベントを有機的に連動させるSF・メディアミックスの雛形を完成させたのだ。
メタバースやAIが日常に溶け込み、人間の意識とデジタルの境界が曖昧になりつつある今日において、本作が描いた「肉体を捨ててデータとなった自我の行く末」という命題は、決して色褪せたフィクションではない。むしろ現実が物語に追いつきつつある今こそ、電脳の旅路が鳴らした警鐘に耳を澄ませる価値がある。電子の海を泳ぎ続ける青い少女の記憶は、私たちが人間であるための境界線を、今も鋭く問いかけている。 (出典: エネ の 電脳 紀行(Yahoo!ニュース))