二人の間には、最初から埋められない溝があった。華原朋美は当時、精神的なリハビリの途上にあり、恋愛に対して極めて慎重になっていた。彼女が求めていたのは、傷ついた心を癒やしてくれる静かな愛だったのかもしれない。一方、竹田氏のアプローチは、どこかパフォーマンスめいた派手さを伴っていた。メディアを通じて「求愛」がエンタメ化していくプロセスに、彼女自身が違和感を抱くのは時間の問題だった。
「本当に私のことを好きなのだろうか」。そんな疑念が彼女の頭をよぎったとしても不思議ではない。結局、華原はテレビ番組などで「お友達から」というスタンスを崩さず、最終的にはやんわりと断りを入れる形で、この恋の火種は消え去った。世間が期待した「ロイヤルファミリーと歌姫の結婚」というおとぎ話は、現実の壁の前に脆くも崩れ去ったのだ。