しかし、この華やかなニュースの裏には冷酷な現実が隠されている。新卒の給与が跳ね上がる一方で、すでに会社を支えている30代、40代の中堅社員の給与がそれに比例して上がっているわけではない。結果として、「入社1年目の新入社員と、勤続10年のベテランの基本給がほぼ同じ」という歪な逆転現象が各地で発生している。
これが社内のモチベーション低下を招かないはずがない。長年、低い初任給からスタートし、会社に尽くしてきた世代からは、「自分たちの犠牲の上に新卒の好待遇が成り立っている」という不満が噴出している。企業は今後、この世代間の感情的・金銭的なギャップをどう埋めるかという、極めて難しい舵取りを迫られることになる。