かつては風物詩とみなされていた座布団投げですが、時代とともにその危険性の高さが深刻な問題として浮上しました。大相撲の枡席で使用される座布団は、薄手のクッションではなく、中綿がしっかり詰まった約1.0〜1.2キログラムほどの重量物です。
2階のイス席や後方の枡席から勢いよく投げ飛ばされた座布団が、前列に座る高齢者や子ども、土俵下で控える力士や行司、さらには砂かぶり席(タマリ席)の観客の頭部に直撃する事故が多発しました。角の部分が目や顔面に当たり、流血や打撲、メガネの破損といった実害が続出したことで、「伝統や興奮を理由にした危険行為」として世論や相撲協会内部からも厳しい批判の声が上がるようになったのです。