なぜこれほどまでの破局的な火災が常態化しているのか。専門家が指摘するのは、太平洋の水温異常と上空の偏西風(ジェット気流)の大幅な蛇行だ。2026年は高気圧がカナダ上空に長期間居座り続ける「オメガブロック」と呼ばれる気象構造が頻発し、強烈な乾燥と記録的猛暑を作り出した。
停滞した大気は、一度発生した火災に対して巨大なドライヤーとして機能する。地球全体の温暖化が地域ごとの気候パターンを不可逆的に破壊している証拠だ。北極圏に近いエリアでの環境激変は、地球全体の環境システムが取り返しのつかない臨界点に達しつつあることを示唆している。