エアコンを安全に使用するために欠かせないアース接続ですが、結論から言えば、固定配線および接地極へと結ぶ接地線は「単線(銅線1本)なら直径1.6mm以上」「より線(細い素線の束)なら断面積2.0mm²(2.0sq)以上」が公式な基準です。
日本の電気設備技術基準および一般社団法人日本電気協会が定める「内線規程」において、一般家庭のエアコン(100V〜200V機器)は「D種接地工事」に区分されます。このD種接地工事で規定されている接地線の最小太さが、軟銅線で直径1.6mm(引張強さ1.04kN以上の金属線)、またはこれと同等以上の強度と電流容量を持つ電線です。
住宅の壁内配線やコンセント裏のアース端子には、一般的に「IV線(600Vビニル絶縁電線)」の1.6mmサイズ(緑色被覆)が標準採用されています。一方、大型のリビング用200Vエアコンや配線距離が長くなる現場では、安全マージンと機械的強度を高めるためにアース線太さ2.0mmのIV線が指定・施工されるケースも定着しています。
ここで多くの人が混乱するのが、「エアコン本体(室内機)から最初から出ているアース線が細い」という点です。機器付属のアース線(コード)には、可とう性(曲げやすさ)を重視した0.75mm²〜1.25mm²程度の多芯より線が使われている場合があります。これは機器の付属リード線として電気用品安全法(PSE)の個別認証を受けた仕様であり、壁の端子から地面(アース棒)へと電気を逃がす固定配線の接地線基準(1.6mm以上)とは明確に区別して理解する必要があります。