名門校の誇りは、ドラフト会議の指名順位に甘んじない反骨心によって磨かれてきた。掛布雅之の入団当時、決して前評判が最高峰だったわけではない。しかし、習志野時代に徹底して叩き込まれた下半身の強さと手首の強靭さを武器に、プロの激しい生き残りに打ち勝った。練習量の凄まじさは今も球界の語り草だ。
福浦和也のストーリーも異彩を放つ。ドラフト7位指名で投手として千葉ロッテマリーンズに入団しながら、野手転向という大きな転機を乗り越えた。投手としての経験を活かした洞察力と、習志野で培った「泥臭く一振りに懸ける姿勢」が、通算2000安打という偉業を結実させたのだ。下位指名から球界を代表するヒットメーカーへと登りつめた背景には、徹底した基本の反復と、折れない精神的タフネスがあった。
「エリートではない、だからこそ誰よりも振る」。歴代の指名選手たちに共通するこの哲学こそが、習志野出身者がプロの過酷な世界で長きにわたり生き残る最大の秘密と言える。