自虐史観が語られる際、必ずと言ってよいほど引き合いに出されるのがGHQと東京裁判史観の存在です。1945年の敗戦後、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)は日本国民の再教育を目的とした大規模な情報宣伝計画「WGIP(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム/戦争罪悪感伝播計画)」を展開しました。
GHQの機密解除文書などによると、当時の民間情報教育局(CIE)はラジオ番組『真相はかうだ』の放送や新聞各紙への「太平洋戦争史」の連載を通じて、軍国主義指導者の残虐行為や侵略性を徹底的に周知させました。同時に、徹底した検閲によって連合国側の不都合な行為(原爆投下や東京大空襲などの都市無差別爆撃、ソ連によるシベリア抑留など)への言及を厳格に封殺したのです。
この占領政策によって形成された枠組みこそが「東京裁判史観」と呼ばれます。極東国際軍事裁判(東京裁判)において「平和に対する罪」で日本側指導者のみを一方的に裁いた論理が、戦後の学校教育や大手マスメディアの論調に深く根付きました。保守派の論者は、この占領期に刷り込まれた贖罪意識こそが現代まで続く自虐史観の根本的ルーツであると主張しています。