なぜこれほど受検者の感覚とギャップが生じるのだろうか。最大の原因は、長年使われ続けている検査手法の古さにある。
「三角印をひたすら書き続ける」「同じ図形を素早く探す」といった単純作業を極限状態まで素早くこなす作業検査や、「はい・いいえ」で直感的に答える質問紙。これらの中には数十年前に設計された心理統計モデルがベースになっているものが少なくない。真面目に「急いでいるときは少し焦る」と答えただけで「感情コントロール不可」の判定が出るような極端な採点基準に対し、違和感を覚える受検者は多い。「バカ正直に回答した人間ほど損をする仕組みだ」という不満が噴出するのも頷ける。