2026年夏のパリ五輪。世界の強豪と再び肩を並べ、水面を切り裂く彼女の姿に誰もが胸を熱くした。それから2年が経過した2026年、池江璃花子はアスリートとしての限界に挑戦し続けながら、もう一つの重要な使命に向き合っている。それは、自身の経験を社会に還元し、命を救うための啓発活動を止めないことだ。
彼女はインタビューで度々語っている。プールに戻れたことは奇跡だが、その奇跡を起こしたのは自分一人の力ではない、と。医療従事者の献身的なサポート、そして何よりも自分に命のバトンを繋いでくれたドナーの存在があったからこそ、今の自分があるのだと確信している。彼女の泳ぎは、今や感謝の表明そのものなのだ。