シリーズを支えた熱量の裏には、現在では考えられない過酷かつ破天荒な制作体制が存在した。大阪・ミナミの繁華街を中心に行われたロケーション撮影は、ほぼゲリラに近い過密スケジュール。本物の街の喧騒、道頓堀の湿り気、道行く人々の生々しい表情がそのままフィルムに焼き付けられている。
脚本制作においても、実際に横行していた地面師の手口や先物取引詐欺、ペーパーカンパニーを用いた脱税スキームなど、裏社会の経済事犯を徹底的にリサーチ。法律監修を緻密に入れた上で、いかに法律の「抜け道」を突くかが練り上げられた。銀次郎の歴代舎弟や相棒である女性キャラクターたちの造形にも細やかな裏設定が施され、銀次郎の底知れない人間性を引き立てる絶妙なアクセントとして機能していた。