個の時間を重んじる動きは、個人の心理にとどまらず社会現象として定着しつつある。厚生労働省が実施した労働安全衛生調査でも、職場における対人ストレスを訴える労働者の割合は高止まり傾向が続く。こうした背景から、他者との接触を減らして個人の時間を担保するサービスが急増。現在、メンタルヘルスケア産業は年々規模を拡大しており、一人用のコワーキングスペースや静寂をコンセプトにしたサロン、完全個室のリフレッシュ施設などが好調な業績を上げている。
かつて「孤独」はネガティブな文脈で語られることが多かった。しかし今、過剰接続社会に対するアンチテーゼとして、「孤高の快適さ」を前向きに選択する新たなライフスタイルが確立されつつある。