高校卒業後の約10年間は、まさに過酷な下積み時代でした。尾崎世界観は生活費とバンドの活動費を稼ぐため、製本工場での夜勤や警備員、居酒屋などのアルバイトを掛け持ちしながら活動を続けました。
バンド運営も順風満帆とは程遠く、2008年には初期メンバーが全員脱退。尾崎は「クリープハイプ」の看板をたった一人で背負い、ソロユニット状態で弾き語りライブを続ける屈辱も味わいました。当時のライブハウスで客が数人しかいないフロアに向かって歌い続けた経験は、彼のハングリー精神を決定づけました。
その後、2009年に小川幸慈(Gt)、長谷川カオナシ(Ba)、小泉拓(Dr)が加入して現体制が確立。2012年にアルバム『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』で念願のメジャーデビューを果たします。高卒フリーターとして泥水をすすり続けた約10年間の下積みが、一気にメジャーシーンでの爆発的な評価へと結実した瞬間でした。