2016年1月、西川きよしを突如襲ったのが前立腺がんの宣告だった。定期検診で早期のがんが発見され、即座に休養を発表。吉本興業を通じて公表されたニュースは、日本芸能界全体に大きな衝撃を与えた。「小さなことからコツコツと」をモットーに走り続けてきた男が、人生最大の壁に突き当たった瞬間である。
内視鏡による全摘手術を受け、病魔との壮絶な戦いが始まった。退院後の記者会見で見せた涙と、妻ヘレン氏への深い感謝の言葉。病室でも決して発声練習を怠らず、復帰への情熱を燃やし続けた。早期発見が幸いしたとはいえ、その陰には人知れぬ不安と厳しい自己規律があった。