昭和後期から平成初期にかけて、日本マクドナルドはファミリー層の獲得を目指して積極的な郊外型大型店舗(ロードサイド店舗)の展開を進めていました。その中で、子ども連れの顧客に強烈なワクワク感を提供するためのキラーコンテンツとして導入されたのが、昔のマックにあったバス席です。
敷地内に本物の大型バスや2階建てバスの店舗をドッキングさせ、車内をまるごと飲食スペースやプレイランドとして改装。アメリカンダイナーを思わせるシートや、異国情緒あふれるロンドンバス風のインテリアは、当時の子どもたちにとって非日常感を味わえる最高のエンターテインメントでした。マックのバスがレトロ店舗に設置された理由は、単に座席数を増やすだけでなく、競合他社との差別化を図り「休日に家族で行きたい特別な空間」を演出する緻密なブランディング戦略の一環だったのです。