賃貸住宅の退去立ち会い現場では、管理会社やオーナーがどの程度まで壁の補修跡をチェックしているのか、実際のガイドラインに基づいた検証が欠かせません。
国土交通省が定める「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によると、カレンダーやポスターを留めるための画鋲・ピンの穴は「通常の損耗(経年劣化)」とみなされ、原則として修繕費用は貸主(オーナー)負担と明記されています。したがって、画鋲の穴程度であれば100均パテで簡単に塞いでおくだけで、退去費用を請求される心配は実質的にありません。
問題となるのは、重量物を固定するために開けた「ネジ穴・アンカー穴」や、家具を倒して開けてしまった「石膏ボードの破損」です。これらは借主の過失(善管注意義務違反)とみなされ、補修費用は全額借主負担となります。
SNSやネット掲示板では「100均パテで埋めたら退去立ち会いで一切バレずに敷金が全額戻ってきた」という体験談が散見される一方で、「中途半端にパテを塗りたくって壁紙を広範囲に汚してしまい、壁1面分のクロス全面張り替え(約4万円)を全額請求された」という失敗事例も報告されています。管理会社の担当者は、壁の斜め方向から光を当てて凹凸や変色を厳格に確認するため、色浮きや段差が残った雑なDIYは即座に見破られます。