アルペン競技の世界から基礎スキーの世界へ足を踏み入れた金子は、その高い身体能力と物理的知見を活かし、急速に頭角を現した。技術選(全日本スキー技術選手権大会)は、日本全国のトップアスリートがミリ単位の美しさと力強さを競い合う極限の舞台である。
第60回全日本スキー技術選手権大会において、金子は男子総合17位という輝かしい記録を打ち立てた。難度の高いコートコンディション、目まぐるしく変わる雪質の中で見せた圧倒的な安定感。彼の滑りはジャッジだけでなく、観客の心をも魅了した。
ナショナル・デモンストレーター選出という快挙
技術選での実績が認められ、金子は全日本スキー連盟(SAJ)のナショナル・デモンストレーターに選出された。現在までに2期を務め、指導者としても最高峰のライセンスを手にした。この資格は単なる名誉ではない。日本のスキー技術の標準を創り出し、国内外へ普及させる重責を担うことを意味している。