SNSやネット掲示板で今なお散見される「東横インの朝食はまずい」という評判。このネガティブな言説の根底には、2000年代から2010年代前半にかけて形成された「極めて簡素な朝食スタイル」の記憶が強く影響しています。当時の現場取材記録や宿泊者の証言を振り返ると、かつての東横インではラップに包まれた冷たいおにぎり、数種類の漬物、インスタントに近い味噌汁のみがロビーに並ぶ光景が一般的でした。
創業当時のコンセプトは「地元のお母さんたちが作る素朴な家庭の朝ごはん」でした。無駄なコストを極限まで削ぎ落とし、そのぶん宿泊料金を低く抑えるという合理主義に基づいていたため、華やかなホテルビュッフェを期待した層との間に激しいギャップが生じたのが悪評の構造的な発端です。当時は保温機能の弱い什器でおにぎりが乾燥していたり、惣菜のバリエーションが皆無だったりしたため、「義務的に腹を満たすだけの食事」と酷評される事態も珍しくありませんでした。
しかし、近年のビジネスホテル業界における「朝食戦争」の激化を受け、同社は数年がかりで大規模な東横イン朝食リニューアル最新情報に紐づく刷新プロジェクトを推進。セントラルキッチンと各店舗調理のハイブリッド化、衛生管理基準の全面改訂、什器の刷新を一気に進めた結果、現在では「無料とは思えないクオリティ」へと劇的な転換を果たしています。