捜索活動は困難の連続であった。富山県高岡市2歳男児行方不明事件として記録された本件において、捜索隊が最も頭を悩ませたのが、網の目のように張り巡らされた農業用水路と複雑な河川構造である。
富山県警察は機動隊や鑑識課を総動員し、暗渠や集水桝の内部まで工業用内視鏡カメラを差し込んで確認を重ねた。一方で、河口部から富山湾へと続く広大な海域を担当した海上保安庁の特殊潜水班は、富山湾特有の急峻な海底地形「あいのがめ」に阻まれた。沿岸から急激に深くなる独特の海底構造と複雑な沿岸流が、浮遊物の移動予測を著しく難しくさせたのである。