こうした睡眠課題の深刻化を背景に、空前の盛り上がりを見せているのが睡眠ヘルスケア産業だ。高精度な睡眠トラッキングが可能なスマートリングやマットレス、自律神経の測定機能を備えたウェアラブル端末が一般に普及し、個人が自らの睡眠構造を数値化できる時代となった。
睡眠データを分析し、質の高い睡眠を取り戻すためには、具体的なライフスタイルの再構築が欠かせない。第一に、朝起きた直後に太陽の光を15分以上浴びることだ。光刺激によって体内時計がリセットされ、約14〜16時間後に睡眠ホルモンであるメラトニンが分泌される仕組みが作られる。第二に、就寝前2時間のスマートフォンの使用を控えること。ブルーライトは脳に「まだ昼間だ」と誤認させ、自律神経を過剰に刺激してしまう。