客員教授になるための明確な国家資格は存在しない。大学ごとの学則に基づき、教授会での審議を経て学長が任命するのが一般的なプロセスだ。かつては博士号の有無や論文数が重視されることもあったが、現在の実務家登用においては、その人物が「社会でどれだけの実績を上げたか」が最大の評価基準となる。
しかし、いくら優れた実績があっても、教えるスキルがなければ学生の支持は得られない。単なる自慢話や企業の宣伝で終わってしまう講義は、SNSを通じて瞬時に学生間で酷評される時代だ。現代の客員教授には、自身の経験を体系化し、若い世代に伝える「ファシリテーション能力」が強く求められている。