タレントのフワちゃんに代表されるような、大御所芸能人に対しても物怖じせず崩した言葉で肉薄するスタイルは、バラエティ界の言論空間を大きく変えた。視聴者はそこに爽快感や嘘のない関係性を見出し、若者世代を中心に一種の憧れとして受け入れられた経緯がある。
しかし、画面越しのエンターテインメントとして消費される極限のキャラクターメイキングと、日常の人間関係を同列に扱うことには大きな罠が存在する。メディアが提示する「ため口キャラ」の成功体験が一般のコミュニケーションに直輸入された結果、オフィスや対面コミュニケーション現場での摩擦を生む原因にもなった。演出された無礼さと、現実の無配慮の差を履き違えてはならない。