斉藤浩哉の競技人生を語る上で欠かせないのが、1998年長野オリンピックでのスキージャンプ団体金メダルです。当時の日本代表は、岡部孝信、斉藤浩哉、原田雅彦、船木和喜という世界最強の布陣で臨みました。
1本目のジャンプで悪天候に見舞われ、日本チームは一時4位に後退。競技中止の危機や極限の心理状態のなか、2本目のジャンプで流れを大きく手繰り寄せたのが第1走者の斉藤でした。K点(120メートル)を大きく超える124メートルの大ジャンプを叩き込み、後続の岡部、原田、船木へと最高のバトンを繋いだのです。
「失敗が許されないトップバッター」という計り知れない重圧を跳ね除けた斉藤の安定感こそが、奇跡の大逆転劇と金メダル獲得の土台となりました。