九尾のモチーフを語るうえで避けて通れないのが、平安時代に日本を揺るがした伝承上の妖狐「玉藻前」の存在だ。美貌と知略で権力者を惑わし、最後は那須野の地で殺生石へと姿を変えたとされるこの物語は、東アジアにおける妖怪文化の最高峰とも言える。
今回のプロジェクトでは、この古典的な伝承をベースにしながらも、現代的なダークファンタジーとしてブラッシュアップ。闇の深みを描く人間ドラマと、スピード感あふれる伝承・妖怪アクションが見事に融合している。古くからの怪異が現代都市の影で暗躍する世界観は、観客の恐怖心と探求心を同時に刺激して離さない。