日暮れとともに街の灯りがともると、鶯谷はもう一つの顔を見せる。駅前の入り組んだ路地裏に一歩足を踏み入れれば、そこは真の「ディープ街歩き」の空間だ。昭和の面影を色濃く残す赤提灯の居酒屋から、創業数十年を誇る老舗の焼鳥店、さらには新進気鋭のクラフトビールバーまでが肩を並べる。
特に食通たちの胃袋を掴んで離さないのが、肉料理の質の高さとコストパフォーマンスの良さだ。煙が立ち込める店の奥で店主が手際よく焼くモツ焼きや、秘伝のタレが染み込んだ名物料理の数々。気取らない居心地の良さと、一串一串に込められた職人のこだわりが、訪れる者の心を解きほぐしていく。