公的医療保険制度の根幹をなす国保と社保は、加入対象者と保険を運営する「保険者」の仕組みが根本から異なります。会社員や公務員、一定条件を満たすパート・アルバイトが加入するのが社会保険(健康保険)であり、主に全国健康保険協会(協会けんぽ)や各企業が設立する健康保険組合、共済組合などが運営しています。
対して国民健康保険は、自営業者、フリーランス、農業従事者、無職の人、そして退職後に社保を抜けた人が加入する地域医療保険です。運営主体は原則として居住地の市区町村(および同業種で組織する国民健康保険組合)となります。この運営主体の違いこそが、保険料率や各種支援制度に地域差を生む大きな要因となっています。
両者の制度設計を大まかに整理すると、それぞれに際立った特徴があります。国保と社保のメリット・デメリットを把握する上で、まずは「給与から天引きされる被雇用者向け保険」か「地域住民として個別納付する保険」かという基本構造を押さえておく必要があります。