キャリアの絶頂期にあった2007年、映画『クローズド・ノート』の初日舞台挨拶で発せられた「特にないです」「別に」という言葉は、ワイドショーを席巻し、日本中から凄まじいバッシングを浴びることとなりました。
あの瞬間、壇上で何が起きていたのか。後年、彼女自身がロングインタビューで明かした真相は、想像を絶する過密スケジュールと、作られたアイドル像への強烈な反発でした。「あのときの自分は本当に精神的に追い詰められていて、尖りすぎていた。偽りの優等生を演じることに限界が来ていた」と振り返っています。
決して許される態度ではなかったと反省の弁を述べつつも、「思ってもいないお世辞を言って笑うくらいなら、嫌われた方がマシだと思っていた」という言葉からは、彼女の極端なまでの不器用さと、自分に嘘をつけない気質が透けて見えます。世間を敵に回してでも繕わない姿勢は、その後の彼女の波乱に満ちた生き方を決定づける象徴的な出来事となりました。