多くのジロリアンに衝撃を与えた武蔵小金井 二郎の閉店理由には、単一のトラブルではなく、長期的な運営体制の変化が深く関係しています。核心となったのは、名物店主としてファンから絶大な支持を集めていた通称「ラーメン二郎 髭さん」ことマスターの勇退でした。
創業期から厨房に立ち続けた髭さんは、豪快な盛り付けと温かい人柄で愛された名物店主でしたが、体調面や年齢的な節目もあり、現場の第一線を退くことになります。その後、店舗は優秀な助手や店長候補たちによって営業が継続され、一時は休業と再開を繰り返しながらも灯を守り続けました。
しかし、直系二郎のクオリティと過酷なオペレーションを維持し続ける労力は並大抵ではありません。スタッフの独立や異動、店舗設備の老朽化、さらには深夜営業に伴う近隣への配慮など複数の課題が重なり、2018年秋に最終的な営業終了が告知され、同年12月をもって完全閉店となりました。ネット上で囁かれた不仲説や経営難といった不穏な噂は事実無根であり、惜しまれつつも一つの時代を全うした幕引きだったのです。