毎年の春季生活闘争(春闘)において、労組トップが発信する「要求方針」は日本経済全体の賃金水準を左右する決定打となります。物価高への対抗策として、基本給を底上げする「ベースアップ(ベア)」の維持・拡大を掲げ、5%以上の賃上げ水準を強力に迫るなど、その要求姿勢は一段と厳格さを増しています。
労組トップの決断は、単なる賃金交渉にとどまりません。脱炭素(GX)やデジタル変革(DX)に伴う事業再編、定年延長、リスキリング環境の整備など、企業の命運を分ける経営戦略の現場に対しても発言力を強めています。経営側は組合トップの納得を得られなければ、スムーズな組織改革を進めることができないのが実情です。