日本映画の金字塔として長く愛される映画『かもめ食堂』で見せたミステリアスかつ愛嬌のある佇まいは、彼女の代表作として今なお語り継がれている。北欧の地に突如あらわれる個性的な日本人女性を演じ、独特の静寂とユーモアを漂わせた演技は観客の心に深く刻まれた。
一方で、NHKの連続テレビ小説『あまちゃん』で見せたインパクト抜群の演技も記憶に新しい。昭和から平成、そして令和へと時代が変わっても、演劇の舞台から映像の世界まで縦横無尽に駆け抜ける彼女の表現力は衰えるどころか増すばかりだ。舞台公演で見せる鬼気迫る情熱とスクリーンでの飄々とした佇まいのギャップこそが、名女優の真骨頂である。