『8時だョ!全員集合』で全国的な大ブレイクを果たした志村さんにとって、ザ・ドリフターズのメンバーは家族以上の存在だった。とりわけ加藤茶さんとのタッグは、日本のテレビお笑い史に金字塔を打ち立てた。
加藤茶さんと志村さんは、単なるビジネスパートナーを超えた特別な絆で結ばれていた。加藤さんが若い妻を迎えた際にも志村さんは温かく祝福し、自身も「加藤のようにいつかは」と語っていた。グループ内での切磋琢磨と深い信頼関係があったからこそ、『志村けんのバカ殿様』をはじめとする長寿コント番組が生まれたのだ。
番組で見せる破天荒なキャラクターとは裏腹に、楽屋での志村さんは非常に礼儀正しく、後輩やスタッフに対しても気配りを絶やさない人物だった。コントに対するストイックな姿勢はドリフの先輩たちの背中を見て育まれたものであり、彼にとって番組の現場こそが最大の「我が家」であった。