1984年2月に放送がスタートしたスーパー戦隊シリーズ第8作『超電子バイオマン』は、従来の戦隊シリーズのフォーマットを刷新する野心的な試みが随所に盛り込まれた意欲作でした。その目玉の一つが、シリーズ初となる「女性戦士2人体制(ピンクファイブとイエローフォー)」の導入です。
初代イエローフォーこと小泉ミカ役に抜擢されたのは、ジャパン・アクション・クラブ(現・JAC)に所属していた若手アクション女優の矢島由紀でした。前作『科学戦隊ダイナマン』や『宇宙刑事シャリバン』へのゲスト出演などで卓越した身体能力を披露していた彼女は、変身前のアクションも自らこなせる本格派ヒロインとして、制作陣やファンから絶大な期待を寄せられていました。
ところが、番組がスタートしてわずか2カ月足らずの第7話から第8話の制作段階で、矢島由紀が突如として撮影現場から姿を消します。事態は制作陣にとっても完全に寝耳に水であり、連絡すら取れない状態に陥ったことで、現場は未曾有の大混乱に見舞われることとなりました。