現在の代表チームを語る上で欠かせないのが、世界最高峰の舞台で揉まれ続けるビッグスリーの動向です。主将としてチームを牽引する石川祐希は、イタリア・セリエA屈指のメガクラブであるシル・スーサ・ヴィム・ペルージャ等で世界最高峰のプレッシャーに晒されながら、個人の得点力のみならずゲームの潮目を読む戦術眼に磨きをかけました。遠征先の特別インタビューで本人が「自分の調子が悪い日であっても、味方の長所を引き出してチームを勝たせる術が身についた」と語った通り、精神的支柱としての存在感は圧倒的です。
一方、攻守両面で世界のバレーボール界に衝撃を与え続けている高橋藍は、類まれなレセプション技術とネット際のトリッキーな攻撃力に加えて、バックアタックの威力と決定力を大幅にスケールアップさせました。国内発足のトップリーグ「SVリーグ」のサントリーサンバーズ大阪で主軸を務めつつ、海外強豪とのクラブ対抗戦でもマッチ・MVP級の数字を連発。守備的アウトサイドヒッターという枠組みを軽々と飛び越え、試合を完全に支配するワールドクラスのオールラウンダーへと到達しています。
オポジットの西田有志が見せる劇的な復活と円熟も見逃せません。かつての爆発的な跳躍力に頼る打撃一辺倒から、相手ブロックの指先を意図的に狙う巧緻なブロックアウト技術や、戦況に応じた緩急あるジャンプサーブを完全に体得しました。大阪ブルテオンでのハイパフォーマンスを代表合宿にも持ち込み、コート内外で仲間を鼓舞するエモーショナルなリーダーシップは、若手が萎縮せずに実力を発揮するための起爆剤として機能しています。