鮭カマが多くの食通を唸らせる最大の理由は、その独特な筋肉構造と脂の付き方にあります。カマは胸ビレを動かす運動量の多い部位であるため、赤身部分は弾力があり繊維がしっかりしています。その一方で、冷たい海を泳ぎ抜くためにエネルギー源となる脂がエラ下周辺にたっぷりと蓄えられます。この「引き締まった身」と「ジューシーな脂」の絶妙なバランスこそが、他の切り身では味わえない独特のジューシーさを生み出す源泉です。
気になる鮭カマの栄養とカロリーですが、一般的な鮭の切り身(100gあたり約130〜150kcal)に比べ、カマ部分は脂質が多いため100gあたりおよそ200〜250kcalとやや高めです。しかし、この脂には現代人に不足しがちなオメガ3系脂肪酸であるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)が桁違いに豊富に含まれています。さらに、強力な抗酸化作用を持つ赤色色素アスタキサンチンやカルシウムの吸収を助けるビタミンDも豊富に含まれており、美容や健康維持にも極めて優れた食材です。
特に脂のりが際立つ銀鮭のカマは、口の中でとろけるような食感と濃厚な甘みが楽しめ、塩焼きにするだけで極上のメインディッシュへと昇華します。