スーツのスラックスや中高生の学生服のズボンでは、裾の端が見える一般的なまつり縫いよりも、さらに耐久性と見栄えを高めた「奥まつり縫い(千鳥がけを応用した手法)」が最適です。
スラックスは裾の生地が歩行時に足の甲や靴と擦れ合うため、縫い糸が直接摩擦を受けないように工夫する必要があります。奥まつり縫いは、折り返した裾端の「約0.5cm〜1cm内側(奥)」を縫い合わせる技法です。
学生服のズボンを将来的に伸ばせるように裾上げする手順は以下の通りです。
1. 折り返し幅の確保:成長を見越して長めに内側へ折り込みます(5cm〜10cm程度余っても切らずにそのまま使います)。
2. 奥をめくって縫製:折り返した裾の上端を約5mm外側に軽く折り返し、その折り目の奥とズボンの本体生地をすくいながら縫い進めます。
3. ゆとりを持たせる:着用時の突っ張りを防ぐため、糸は1本取りで使用し、布の伸縮に対応できるよう少し余裕を持たせて玉止めします。
この方法を採用すれば、足を入れた際につま先が折り返し部分に引っかかって糸が切れるトラブルを防ぐことができます。サイズアップが必要になった際は、内側の玉止めを切って糸を引き抜くだけで、シワをスチームアイロンで伸ばせば即座に元の長さに戻せます。