童磨という存在は、鬼殺隊の複数の主要人物にとって消すことのできない深い傷跡を残しています。最も色濃い因縁を持つのが、蟲柱・胡蝶しのぶです。しのぶの最愛の実姉であり、かつての花柱であった胡蝶カナエの命を奪った鬼こそが童磨でした。姉の仇を討つため、しのぶは自らの命を賭けた極秘の計画を胸に無限城の戦いへと挑みます。
さらに、因縁の糸は嘴平伊之助とその継子である栗花落カナヲにも繋がっています。かつて家庭内暴力から逃れ、赤ん坊だった伊之助を連れて万世極楽教に逃げ込んできたのが、伊之助の実母である琴葉(ことは)でした。
童磨は琴葉の美しさと心の清らかさを気に入り、寿命が尽きるまで傍に置いておくつもりでしたが、信者を喰らう現場を目撃されたことで事態は急変します。逃亡した琴葉は崖から伊之助を川へ落として逃がしたものの、童磨の手によって命を奪われました。母の顔も知らずに育った伊之助が、無限城の戦場で自らの出生の真実と母の仇を知るドラマは、物語屈指の胸を打つ展開です。