プロの現場において「ヘアセットのクオリティの8割はドライヤーで決まる」と言われるほど、ドライヤーを使ったベース作りと乾かし方は決定的な工程です。ワックスはあくまでドライヤーで作った骨格を固定・調整するための補助剤に過ぎません。
理想的なベース作りは、まず髪全体を一度しっかり濡らし、タオルドライで水気を十分に拭き取ることから始まります。その後、以下の3ステップでドライヤーの熱と風を操り、土台を構築します。
まず、全体の8割を乾かす段階では、下を向きながら後頭部から放射状に風を当て、全体のボリュームを均一に立ち上げます。指の腹で頭皮を優しくこするように動かすことで、毛根の生え癖をリセットし、立ち上がりのベースを作ります。
次に、シルエットを整える段階に入ります。トップのボリュームを出したい部分は毛束を軽く握りながら根元に温風を当て、サイドのハチ周り(頭の横の膨らみやすい部分)は手のひらで押さえつけながら上から温風を当ててタイトに抑え込みます。
最後に最も重要なのが、冷風による形状固定です。立ち上げたトップや抑えたサイドに対し、形をキープしたまま冷風を5秒〜10秒当てることで、開いたキューティクルが引き締まり、ドライヤーで作った理想的な「ひし形シルエット」が強固に形状記憶されます。