JR東日本と富士急行が直通運転を行う特急「富士回遊(FUJI EXCURSION)」は、新宿駅から乗り換えなしで下吉田・富士急ハイランド・富士山・河口湖の各駅へダイレクトに接続するフラッグシップトレインです。中央本線の特急「あずさ」「かいじ」と連結して新宿を発車し、大月駅で切り離されて富士急行線へと乗り入れます。
最大の魅力は、渋滞知らずで新宿〜河口湖間を最短1時間53分で結ぶ定時性にあります。車内には無料Wi-Fiや各席の電源コンセントが整備されており、ビジネスパーソンや家族連れでも快適に過ごせます。
しかし、特急富士回遊には利用者が直面する2つの重大な落とし穴が存在します。
第1に、「指定席券の激しい争奪戦」です。インバウンド需要の高まりを受け、乗車日の1ヶ月前(午前10時)にJRの予約サイト「えきねっと」で発売開始されると、休日の午前便(下り)や夕方便(上り)は瞬時に満席となるケースが常態化しています。
第2に、指定席が取れなかった場合に購入する「座席未指定券」のリスクです。座席未指定券は車内の空席を利用できますが、頭上のランプが赤(空席)の座席に座っていても、その席の指定席券を持つ乗客が乗車してきた時点で席を譲らなければなりません。満席便の場合、大月駅以降も含めて2時間近くデッキに立ち続ける事態が発生するため、確実な事前座席指定が強く推奨されます。