ハーフタレントを取り巻く言説の中で、最も根強く残る誤解がハーフ女優・タレントに対する「英語力神話」です。ネット掲示板やSNSでは「ハーフなのに英語が喋れないのか」「英語の発音はどうなのか」といった議論が頻繁に交わされますが、これらは当事者たちを長く苦しめてきた偏見の一つでもあります。
日本国内で生まれ育ち、日本語環境で教育を受けた場合、家庭内での特別なバイリンガル教育がなければ英語を母国語としないのはごく自然なことです。例えば、滝沢カレンは日本生まれの日本育ちであり、幼少期から日本語のみを使って生活してきたことを公言しています。逆に、ホラン千秋やSHELLYのように流暢な英語を操るタレントも、留学や日々の絶え間ない学習努力によって語学力を維持・向上させています。「ハーフだから自動的に英語がペラペラ」という見方は、個人のバックグラウンドや努力を無視した短絡的なステレオタイプに過ぎません。
また、クォーター女性芸能人に関する認識も変化しています。満島ひかり、仲里依紗(祖父がスウェーデン人)、観月ありさ(母がアメリカ人とのハーフ)など、日本のエンタメ界を牽引するトップランナーたちの中にはクォーターであることを意識させない実力派が数多く存在します。ルーツを特権化することも過度に卑下することもなく、一つのパーソナリティとして自然体で受け止める視聴者が2026年現在は主流となっています。