山口県という近代日本の夜明けを牽引した長州の地から、なぜこれほど強大で継続的な政治勢力が生まれたのでしょうか。その本質は、単なる世襲や特権意識ではなく、受け継がれてきた強烈な「国家観と政治理念」にあります。
祖父・岸信介氏が掲げた「主権回復と自主憲法制定」、大叔父・佐藤栄作氏が貫いた「現実的リアリズム外交と領土奪還」、父・安倍晋太郎氏が試みた「協調外交とアジア外交」、そして安倍晋三氏が集大成として推し進めた「地球儀を俯瞰する外交」や「安全保障関連法の整備」。これらはすべて、明治維新以降の日本が直面してきた国家課題と地続きであり、一族の中で世代を超えて受け継がれてきた政治的遺伝子の発露と言えます。
歴史を振り返れば、安倍家・岸家の家系図は単なる名士の系図にとどまらず、そのまま「昭和・平成・令和の日本政治史そのもの」を映し出す鏡となっています。その強固な結束と広大なネットワークが、激動の時代において日本を動かす原動力となってきたことは間違いありません。