揉み洗いが完了した後は、加熱によるコラーゲンのゼラチン化と余分な脂分の抽出を行います。ハチノスは強靭な結合組織(コラーゲン)に包まれており、これが加熱不足だと「噛み切れないゴム」のような食感になってしまいます。コラーゲンがゼラチンに分解され、心地よい弾力と柔らかさに変わる加熱の目安を比較しました。
通常鍋で調理する場合、ハチノスの下茹で時間は沸騰後弱火で最低でも2時間は確保してください。一度湯を沸騰させて5分ほど煮たらその湯を完全に捨て、ハチノスを水洗いして新しい水に張り替える「茹でこぼし」を最低2回繰り返すことが、ハチノスの下処理で臭み取りを完結させるための鉄則です。
一方、ハチノスを圧力鍋で柔らかくする方法を選択すれば、時間を3分の1以下に短縮できます。ただし、臭みの逃げ場がない密閉空間で加圧するため、加圧調理に移る前に必ず鍋のフタを開けた状態で1回は茹でこぼしを行い、揮発性の悪臭成分を大気中に逃がしておくことが失敗を防ぐ鍵となります。