SNS上でも「配信サブスクで一気見したい」「なぜTVerやFODにないのか」という声が絶えない本作。これほどの名作が再放送やネット配信から遠ざかっている背景には、複数の現実的な障壁が存在します。
最も大きな要因とされているのが、全編に散りばめられた劇中音楽の著作権・原盤権の処理です。本作は主題歌だけでなく、劇中のBGMや挿入曲のほぼすべてにMr.Childrenの既存楽曲・未発表音源が使用されています。2001年当時のドラマ制作契約では、現在のようなSVOD(定額制動画配信)やネット配信の二次利用が想定されておらず、数十曲に及ぶ名曲の配信権利を一括クリアするための許諾コストと手続きが膨大になるという構造的な事情があります。
第2に、放送当時に発売されたセルDVDボックスの仕様と権利関係です。ドラマ『アンティーク』のDVDは現在すでに生産終了(廃盤)となっており、中古市場ではプレミアム価格で取引される現象が続いています。権利許諾の再契約が行われない限り、公式な再プレスが難しい状況です。
第3に、出演者の所属事務所の変遷や契約体系のアップデートに伴う調整の複雑さです。ただし、2026年現在の法整備や過去名作の権利再許諾トレンドを鑑みても、やはり音楽権利のハードルが最大の決定打であると業界内では広く認識されています。